コネタの王様
穂積「子供を殺したのは自分…」
非行に走った子供との葛藤を描いてベストセラーになった「積木くずし」の著者で俳優の穂積隆信が2日、都内で会見し、8月中旬に心不全で亡くなった、同書のモデルで娘の穂積由香里さんについて語った。
穂積は「子供を殺したのは自分…」と思わず涙。家庭を赤裸々につづった「積木くずし」に影響された愛娘の短い人生を振り返り、無念の表情を見せた。
「まさか由香里が死ぬなんて考えなかった。友人から連絡がつかないと言われたが、携帯電話に出ないこともよくあったし」と、一人娘の亡くなった状況を思い出したのか、穂積は声を詰まらせた。
由香里さんが亡くなったのは、行政解剖の結果、8月13日夜から14日未明にかけて。都内の自宅でのことだ。穂積は名古屋で舞台の公演中。その変わり果てた姿を知ったのは18日。患っていた腎臓に加えて最近は拒食症の症状もあったという。
そして、最後の別れ。「棺がかまどに入る時に、由香里を殺したのは自分のような気がして…。病気も薬物も“積木くずし”を書いたことに対する反発だったんでしょう」と涙が止まらなかった。
由香里さんの非行から和解までを描いた「積木くずし」を発表したのは、彼女が14歳の時だった。その反響とばく大な売り上げが家族の関係を変え、家庭をさらけ出した父に対して由香里さんは再び反発。その後、2度覚せい剤事件で逮捕されるなど、壮絶な人生で35歳の短い生涯を終えた。
「あの本を書いたために由香里を早死にさせちゃったと思ってすごく後悔している」「書いた時から由香里は僕のことを恨んでいた。全部本のためにやっていたんじゃないかと」と、父親は言葉を絞り出した。
しかし、一方では最近になってようやく由香里さんと「10何年遅れの親子関係」を取り戻していたという。拘置所から出て家に帰った時に、由香里さんを抱きしめ二人で泣いたこともあった。「それから変わった」と話した。
「“積木くずし”はやっと完結したと思った」と、穏やかな親子関係をつかんだ途端の皮肉な結末。「もう一度本に?そんな気持ちはありません」と、社会現象にまでなったベストセラーにほんろうされた自分たち親子の運命に、複雑な表情をのぞかせた。
pureな友達