絵文字屋さん
佐々木、故郷で最後の登板
もう佐々木の直球は140キロにも届かない。だが、清原はど真ん中でもバットを出さなかった。「(清原の)顔を見たときは涙が出そうになった。いろいろなことを思い出しながら投げた」という右腕の球筋を目に焼き付けるように、清原は涙をためながら3球とも見送った。「いろいろなものがこみ上げ、寂しかった」
カウント2-1からの4球目。「僕がプロでやってこられたのはフォークボール」と勝負球には代名詞の変化球を選んだ。外角低めへ、ボール球からの軌道に見えたが、涙で見極められないのか、清原のバットが空を切る。「思い切り振ってもらって感謝している」と佐々木。10度目の対戦で6個目の三振、またも安打できなった清原は「最後に世界一のフォークが来て…。あのフォークだけは打てなかった」。対戦後に握手すると感極まり、ベンチに戻っても涙は止まらなかった。
紆余曲折の末、実現した“引退試合”。佐々木は望み通り、故郷での最後の登板を親友対決で終えた。「彼とはライバルであり親友。対戦して一番楽しい打者。最後に投げられたのはうれしいし、誇りに思う」。未練も悔いもない様子だった。
ざっくりかん