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坂井さん 素顔はシャイな人
坂井さんは平成3年にロックバンド、ZARDの一員としてデビュー。ただ、作詞とボーカルを務める彼女以外のメンバーは楽曲のたびにかわり、実態はZARDが坂井さんそのものだった。
5年にテレビ朝日系「ミュージックステーション」に出演したのを最後に表舞台に出ることはなく、プロモーションで流れる彼女の姿が“動く坂井泉水”のすべてとなった。謎は謎を呼び「歌手とは別に写真で顔を出すモデルがいる」と影武者説まで飛び交った。
ZARDをはじめ、大黒摩季らビーイング系アーティストはそんなイメージ戦略と、さわやかで口ずさみやすいメロディーで、1990年代に音楽業界に一大旋風を巻き起こした。
特にZARDの歌は、バブル崩壊後の日本を励ました。初ミリオンとなった5年の「負けないで」は翌年センバツ高校野球の入場行進曲となり、球児たちを鼓舞。また「揺れる想い」「きっと忘れない」など恋愛をテーマにした楽曲は、前向きな歌詞と明るい曲調で恋に悩む女性に希望を与えた。
歌手デビューする前は本名の蒲池幸子でレースクイーンとして活動。岡本夏生とともに日清カップヌードルレーシングチームに所属し、写真集を出すほどの人気者になった。しかし、歌手の夢を捨てきれず、ビーイングの門戸をたたき、総帥の長戸大幸氏を認めさせた努力家でもあった。
シングルトップ10獲得数で女性ボーカル部門1位など数々の金字塔を打ち立て、90年代最高の女性シンガーとうたわれた。が、素顔はシャイで気配りの人だったという。ジャケット写真に横顔が多かったのも、ポーズを取るのが苦手だったからだ。
関係者によると、3年前に初ライブツアーを行った際、スタッフ一人ひとりに声を掛ける気遣いを見せ、後輩の倉木麻衣や愛内里菜が会場へ訪れた際には、わざわざ会って優しく話しかけたという。その人柄は、澄み切った歌声とともに人々の胸に刻まれている。
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