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新銀行東京 都責任に触れず
「新銀行東京」は10日、経営悪化の原因について内部調査結果の概要を発表した。05年4月の開業当初から経営トップの代表執行役を務めた仁司泰正氏ら旧経営陣が、焦げ付きを不問にして過剰融資を奨励していた実態を明らかにし、「モラルハザードが広まった」と指摘した。一方で、石原慎太郎都知事など設立を主導した都側の責任にはいっさい触れない内容となった。 新銀行は仁司氏ら執行役の旧経営陣に対する刑事・民事での法的責任追及を示唆しており、4月以降、損害の範囲などについて弁護士や公認会計士を交えた再調査を進め、今年中に結論を出す方針。特に仁司氏については「他の執行役以上に損害に対する相応の責任を求めていくことが適当」とし、厳しい対応をとる見通しだ。 報告書によると、仁司氏は朝礼で「リスクをとるとは貸し倒れ引当金をしっかり使い込むことだ」と語り、返済能力を考慮せず、融資上限額5000万円いっぱいの融資を奨励。さらに「目利きや職人芸という言葉は使うな」などと求め、融資先の分析は、財務諸表だけに頼って審査するよう訓示していた。 営業担当者には、融資実績に応じた成果手当を支給。融資先に焦げ付きが生じても不問とし、融資の実行から半年を過ぎての焦げ付きであれば、手当の減額はなかった。 新銀行は05年度下半期の時点で24億円のデフォルトが発生。7億円の損失を計上して危機の予兆があったが、抜本的な対策を講じず、仁司氏らは焦げ付きの発生状況を十分に取締役会に報告しなかった。06年9月中間決算では、貸し倒れ引当金の計上について、会計監査人から焦げ付きの率に想定値ではなく実績値を適用するよう進言されたが、応じなかったという。この結果、開業から今年1月までに融資先の2345社が破綻し、焦げ付きは累計で285億円に上った。 一方、複数の取締役の経営責任は「厳格な法的責任は及ばないながらも、何らかの責任を問うことも考えられる」とするにとどまった。

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