ざっくりかん

ビーチの妖精・浅尾の五輪消滅
浅尾の北京五輪出場が消滅した。ビーチバレー・ワールドツアーのグランドスラム今季第4戦、モスクワ大会が1日、モスクワで行われ、女子のアイドルペア・浅尾美和、西堀健実組は、予選1回戦でドイツ組にストレートで敗れ、北京五輪出場圏のランキング23位以内に届かないことが確定。この結果、初の五輪出場の可能性が完全になくなった。CMや写真集などスポーツ選手の枠を超えた活躍を見せてくれた“妖精”は、4年後のロンドン五輪出場を目指す。 “妖精”浅尾の夢はかなわなかった。五輪の望みを残していた今大会初戦。予選シード19位の浅尾組は、同14位のドイツ組と対戦したが粘れず。試合時間39分、2セットとも15-21で落とし24ポイントを加算しただけの41位。五輪予選となるツアー残り1戦で優勝し800ポイントを加えても、出場権に手が届かないことが決まった。 この大会までは、2大会連続優勝なら、ランク上位陣ごぼう抜きで大逆転の可能性はあった。実力的に、不可能に近い条件。だが、常に口にしてきた「少しでも可能性がある限り、頑張りたい」という言葉通り、最後まであきらめなかった。だが、奇跡は起きなかった。現実は厳しかった。大会前、パートナー西堀がひざを故障したのも痛かった。 マイナーなビーチバレーが世間に知られたのも、浅尾人気あってこそ。DVDは2万枚を売り上げ、国内大会はカメラを持ったファンで埋まった。テレビ、CM出演など露出も多く、“タレント選手”という声もあった。が、本人は「ビーチを広めるため、遠征費の足しに」と、線引き。関係者には「五輪に出られたら、芸能活動はやめる」と宣言。シーズン前に活動は封印し、本業をおろそかにはしなかった。 2004年、三重・津商高を卒業しプロビーチ選手となった時から、目標は2012年の五輪出場に置いた。26歳までに日本のトップになり、ワールドツアー本戦で常に上位争いし、本当の勝負はロンドンと決めていた。今季は、昨年まで現役だった渡辺聡新コーチのもと、基礎練習を徹底的に行い、レシーブ力を強化し、自信をつけた。だが、ビーチ独特のトス、スパイク、サーブ…、やるべきことはある。まだまだ発展途上だ。 西堀の故障の程度にもよるが、五輪が消えても、経験のために残るワールドツアーには全戦、出場する予定だ。もちろん、国内大会制覇という、もうひとつの目標にも挑む。北京への道は断たれたが、ロンドンへの道は無限に広がる。浅尾は涙をふいて、この日から新しいスタートを切る。

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