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まことちゃんハウス裁判、楳図さん初出廷
「まことちゃんハウス」こと東京都武蔵野市の漫画家楳図かずおさんの自宅の赤白ボーダーの外壁が景観を破壊するとして、近隣住民が外壁撤去を求めた訴訟の口頭弁論が29日、東京地裁であり、楳図さんが初出廷した。赤白ボーダーのネクタイ姿で出廷し「新参者の私へのいじめだと感じる」などと反論。そわそわしながらも「すばらしい家だ」と主張した。原告の男性1人も出廷し、楳図邸について「おぞましい」と主張。初の直接対決に火花を散らした。
楳図さんは黒スーツ、白ワイシャツ姿ながら、ネクタイ柄は物議を醸している外壁と同じ赤白ボーダーを選択。戦闘態勢で出廷した。着慣れないスーツの袖口や右手人さし指のばんそうこうをしきりにいじり、初めて入った法廷の天井や壁に目を泳がせるなど、かなり挙動不審だったが、口頭弁論では冷静に淡々と持論を展開した。
楳図さんは外壁の配色について「私のトレードマーク。赤は元気、生きてる印。白は余白。ストライプはエネルギー」などと説明。出来栄えについては「大変美しくすばらしい家」とした。近隣住民から「不快」とされ、2人から訴えられたが「なんとなく悪意を感じる。新参者の私へのいじめと感じる」と主張した。
原告側の弁護人は、楳図さんが91年に別の場所で黄色い家を建てた当時、取材に対し「赤白ボーダーにしたかったが、この辺じゃ、石をぶつけられる」と発言していたことを確認。楳図さんが、当時は赤白柄が近隣住民に迷惑と認識していた可能性を追及し「ちょっとまずいなと思ったか」などと迫った。しかし、楳図さんは「赤白ボーダーではきれいに(色が)乗らなかったので(新色の)黄色にした」と説明。発言は「(マスコミ用に)インタビューはおもしろくしゃべらないといけない」と説明。現在も91年も、赤白ボーダーの家を「普通」の範囲内と認識していることを強調。論理破たんを避けた。
原告男性は、屋根の上にある顔を模した赤い塔の目部分が「先週から点滅し始めた」とし「おぞましい」と強い不快感を訴えた。楳図さんの弁護人から「(目隠しの)木を植えるなど対策しないのか」と問われると「こっちが先に住んでいるんですから」と怒りをにじませ「先に住んでいたらいいのか」と問われると「当たり前じゃないか」と声を荒らげて、感情的になるシーンもあった。
閉廷後、地裁前で報道陣に囲まれた楳図さんは「緊張したが、言いたいことは言えた」と笑顔すらみせ、「今後の作品につながるいい経験でした」と車に乗り込んだ。
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