ざっくりかん
楳図かずおさん、勝利の「グワシ」
「まことちゃんハウス」こと東京都武蔵野市の漫画家楳図かずおさん宅の赤白ボーダー外壁が景観を破壊するとして、近隣住民が外壁撤去を求めた訴訟が28日、東京地裁で行われ、原告側の請求が棄却された。赤白ストライプのネクタイで出廷した楳図さんは“勝訴”後、代表作の1つ「まことちゃん」の決めポーズの「グワシ」を笑顔で披露した。住民側は東京高裁への控訴を含め、今後の対応を考えるという。
楳図さんは、スーツに赤白ボーダー柄のネクタイで出廷。裁判長が赤白ボーダーの家について「目を引くが景観の調和を乱しているとはいえない」と認定し、請求を棄却すると、深々と一礼し、弁護人と握手した。閉廷後、東京地裁前に現れると「人生の中の大きなドラマの一瞬という気がした。おかげさまで良い結果となり、春をみなさんより先に感じさせていただいた」と勝利宣言。「ありがとうございました」と笑顔で話した。
報道陣から「請求棄却の自信はあったか」と問われ「自分では特別変なことをしているつもりではありませんでしたので、本当にどっしり聞かせてもらいました」と、余裕もみせた。「今後、原告側住民とのご近所付き合いはどうするか」と問われると「素直な感じでやっていきたい。無理やり仲良しというのではなく、多少距離を置くのも1つの仲良くする方法。時間が解決してくれる」とした。タクシーに乗り込む前に報道陣から「グワシ」を求められると、笑顔で勝利のグワシを何度も披露した。
訴訟は07年10月、楳図さん宅近くの住民2人が原告となり「景観を破壊する『騒色被害』だ」として、工事差し止めを求めたもの。訴訟中に家も外壁も完成したため、原告側は訴訟を「赤白ボーダーの外壁の撤去」を求める内容に変更していた。訴訟に先立ち、住民側は工事差し止めの仮処分を申請していたが、東京地裁は申請を却下。この時の楳図さんの勝利宣言に「カチンと来た」住民側が、訴訟に踏み切っていた。
原告の住民2人は「楳図さんに話し合いをしてほしいとお願いしてきたが、応じてもらえないまま判決を迎えた。主張が認められず残念」と話している。原告側の長谷川健弁護士は「原告の住民は2人とも体調を崩して出廷できなかった」と説明。請求棄却は「受け入れがたい結果だ」といい、「高裁に控訴することを含め、今後の対応を考えていく」という。
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