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JR西社長起訴、責任押し付けとも
企業の安全対策部門トップが起訴されるという異例の立件にも、遺族は複雑な表情を見せた。JR福知山線脱線事故で神戸地検は8日、JR西日本の山崎正夫社長1人を在宅起訴。山崎社長は辞任を表明した。「よく起訴してくれた」「なぜ1人だけなのか」。遺族らの声には評価と不満が入り交じる。事故発生から4年以上。乗客106人の命を奪ったJR史上最悪事故の真相究明の場は、法廷に移る。 長女、容子さん(21)を亡くした兵庫県三田市の奥村恒夫さんは山崎社長起訴のニュースを伝えるテレビを自宅でじっと見つめた。 書類送検や告訴された13人のうち1人でも起訴されれば、公判での証言や捜査資料が事故原因の究明につながると期待していた。「起訴は難しいと聞いていたので、全員不起訴ではなくてよかった。娘には『勝ったよ』と伝えたい」と一定の評価を示す。 次男を亡くした同県伊丹市の男性(71)も「起訴には満足。山崎被告は事故当時、安全に対するすべての会社の権限を握っていた。ぜひとも責任を取ってもらいたい」と話す。 しかし、多くの遺族や負傷者は事故当時の経営幹部3人が不起訴処分になったことを疑問視した。 奥村さんも「検察審査会に申し立てるつもり」と納得がいかない様子。長男を亡くした三田市の小前恵さんは「会社が起こした事故なのに、山崎被告1人に責任が押しつけられてしまったように感じる。公判で新たな事実が出てくる期待もあるが、再発防止を考えるとこれでいいのかという気持ちになる」と戸惑いを隠せない。 2両目で重傷を負った同県西宮市の小椋聡さんは「1人に罪をかぶせて幕引きを図る流れになってしまうのではと危惧している。全員不起訴よりも悪い」。妻と妹を亡くした同県宝塚市の浅野弥三一さんは「山崎被告の公判だけでは組織の責任に踏み込めず、事故の真相は分からない。法律の限界なのか」と突き放した。 一方、山崎被告が社長辞任の意向を表明したことを懸念する遺族も。三男を亡くした神戸市北区の下浦邦弘さんは「山崎被告が進めてきた改革がストップしてしまうのではないか。会社が起こした事故でトカゲのしっぽ切りは許されない。故人に報告できない」と憤った。

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